日本肖像写真家協会は昭和23年(1948)に全国肖像写真作家連盟という名で発足いたしました。初代会長の吉川富三氏は、日本全国の著名な営業写真家を啓蒙し、戦後の写真技術の向上と育成・発展の基礎づくりと作家の交流のため、展覧会を計画、全国規模で作品の出品を依頼し、その第1回展を未だ戦後の焼瓦が堆く積まれていた中の新宿三越で開催しました。
その後、第2回は『女性美』展、第3回『働く女性』展、第4回『現代の顔』展、第5回『職場の顔』展と続き、第6回展以後は人物を主体とした自由作品展として開催、第9回展より、展覧会作品集『人像』の発行を開始しました。
昭和35年(1960)に日本肖像写真家協会と改名し、個人単位での加入・出品となり、会員数が増加。肖像写真への関心が大いに高まることとなりました。
そして、第50回展では上海市撮影家協会を招待し、国際交流展を開催。また、平成12年(2000)には、上海市撮影家協会主催の世界撮影芸術写真展に日本からの招待作品として、海を渡り出展。モンゴル・ロシア・ヨーロッパの作品の中で、高い評価を受けました。
平成18年(2006)第60回展を迎え、会長は吉川富三より、村瀬信彦、橋本清一郎、梶実、松野崇、現会長の杉山薫に継承され、本会は、70年を目前に幾多の肖像写真家を生み、成長を続けながら、『人物』『肖像』を主体にした作品活動を行っています。
本会員は、肖像写真家として新たなる飛躍を目指し、自己表現を自身の努力で高めていくことは当然として、次世代に向けて表現し、伝え、残す責任を果たすべく、創作活動を続けています。
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